はじめに
潰瘍性大腸炎は、完治が難しく、長く付き合っていく必要がある病気。多くの人が西洋医学の薬で症状をコントロールしているけど、それでも寛解と再燃を繰り返すことが多い。じゃあ、薬以外に何かできることはないのか?
俺がネットやSNSや書籍を見ると、どうやら 東洋医学、特に はり灸(鍼灸) が効果的らしい。実際にはり灸を受けた人の口コミでは「はり灸で潰瘍性大腸炎の症状が落ち着いた!」というコメントがいくつもあった。
そこで俺は、効果を検証するために東洋医学~はり灸~を受けに行っている。今回は4回目を受けてきた結果報告だ。またその前に東洋医学とは何か、はり灸が潰瘍性大腸炎にどう関係するのか、実際の施術や効果についておさらいしていきたいと思う。それでは早速見ていこう。
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東洋医学とは?
東洋医学は、中国をはじめとするアジア圏で発展してきた伝統医学。
現代の 西洋医学は病気の原因を取り除くアプローチ をするのに対し、東洋医学は 「体全体のバランスを整え、自然治癒力を高める」 という考え方。
具体的には、
- 気・血・水のバランスを整える(体のエネルギーや血液、体液の流れを調整)
- 「証(しょう)」を見極める(患者の体質や状態を細かく判断)
- はり灸・漢方・気功などを使って治療
潰瘍性大腸炎のような慢性炎症性疾患は、西洋医学の薬だけでは対応しきれないことも多い。だからこそ、東洋医学の「体全体を調整するアプローチ」に可能性を感じる人もいる。
はり灸とは?
はり(鍼) → 細い針をツボに刺して、気や血の流れを整える治療法。
灸(きゅう) → ヨモギを使ったお灸でツボを温め、血流を促進させる治療法。
はり灸の目的は、 自律神経を整え、免疫バランスを調整し、体の治癒力を高めること。
特に潰瘍性大腸炎のような ストレスや免疫異常が関係する病気 には、はり灸が有効だと言われている。
はり灸と潰瘍性大腸炎の関係性
俺が施術者の方に効いた情報によると、東洋医学では、五臓六腑で体の関連性を考える。潰瘍性大腸炎患者と関連深いのは「肺」「大腸」「鼻」であり、潰瘍性大腸炎以外にもこれらの部位に関連する不調が多いという。実際、問診ではアレルギー性鼻炎(花粉症)、便秘、下痢、睡眠障害、末端冷え性、腰痛などの項目に俺は該当したが、まさにこれらの症状の多くは「肺」「大腸」「鼻」に関連しており、潰瘍性大腸炎患者の特徴であるという。

図1 五臓六腑
今見てきた、上記の症状(特に潰瘍性大腸炎)をはり灸で改善していくという。そこではり灸の具体的な効果を以下に示めす。
① 自律神経の乱れを整える
潰瘍性大腸炎の悪化には、自律神経が大きく関わっている。特に 交感神経が優位になると腸の炎症が悪化しやすい。はり灸は副交感神経を優位にし、リラックス状態を作ることで炎症を抑える効果が期待できる。
② 血流を改善し、腸の働きをサポート
腸の不調は血流の悪さと関係が深い。特に「お腹が冷えやすい」「ストレスで胃腸が硬くなる」という人には、お灸が効果的。血行を良くすることで、腸の動きがスムーズになり、症状の緩和につながる。
③ 免疫バランスを整える
潰瘍性大腸炎は 免疫の異常 が原因の一つ。はり灸は 免疫の過剰な働きを抑え、バランスを取る効果 があるとされている。
実際の施術
実際に潰瘍性大腸炎で はり灸治療を受けると、どんなことをするのか?
① 体質チェック(問診・脈診)
最初に 「証(しょう)」を診る ために、体の状態を細かくチェックする。
- 現在の体の不調に関する問診
- 脈の強さやリズム
- 体の冷えやコリ
② ツボへの施術
潰瘍性大腸炎の人に使われる代表的なツボに「はり」を刺したりや「お灸」を施す。
はり は細い針をツボに刺す。人によってはじんじん響く痛みがあるらしい。(俺はそこまで感じなかった。)
お灸 は温めることで血流を促し、腸の冷えや免疫のバランスを整える。ちなみに今回は首の後ろにお灸を施した。
③ 施術後の注意点
はり灸を受けた後は、 血流が良くなるため、眠気やけだるさを感じることがあるらしい。ちなみにこれは施術がしっかり効いている証拠らしい。
また、一度の施術で劇的に良くなるものではなく、 定期的に通うことで効果を実感しやすくなるらしい。体の機能が回復するのに120日かかるらしいので、3~4か月をめどに不調の改善を実感するという。また、施術頻度に関して、最初の数回は1~2週間に一回、その後は1か月に一回のペースで受けると良いという。
実際に施術を受けてみてのはり灸の効果や感想(4回目)
今回で通算4回目ということもあり、2回目,3回目同様に施術は早く感じた。(それでも1時間くらい施術を行なっていた。)今回は前回と違い、あまり痛みを感じなかった。針に慣れてきたのだろうか、3回目に感じた痛みを感じなかった。
また、3回目の施術以降、お腹がものすごく減るようになっている。そして今回4回目後もかなりお腹が減ったので、帰宅途中に買ったバナナに蜂蜜をかけて小腹を満たした笑。もしかしたら、鍼灸で血流が良くなり、体に栄養が巡り、体が回復に向かっているのかもしれない。そしてその回復のために必要なエネルギーを身体が急激に欲しているのかもしれない笑。さらに、おなかの張り具合も3回目の施術以降、減少している気がする。今回4回目の施術後もお腹の張りが軽減されている。
また、施術日の夜は相変わらず眠気がある。ただいつもよりは軽微なものかもしれない。
4回目を終えて、体が徐々に良い方向に進んでいる気がする。引き続き①便秘の解消、②睡眠パターンの変化に加え、➂お腹の張りの減少が見られる。その為、今後もはり灸を継続していきたいというモチベが上がっている。ただ、頭皮の発疹に関しては現在また復活してしまっている。今週は思考する時間や頭の中のモヤモヤが増えたのは事実なので、それによるストレスで復活しているのかもしれない。頭皮の発疹も結局、身体の炎症なので、潰瘍性大腸炎的には良くないサインだと思っている。(これは経験的にもそうだと思っている。)
まとめ
- 東洋医学は 「体全体のバランスを整え、自然治癒力を高める」
- はり灸は自律神経を整え、腸の働きをサポートする効果が期待できる。
- 免疫バランスを調整し、ストレスを軽減することで、症状の安定につながる可能性がある。
- ただし、即効性はなく、継続的に通うことが大切。
- 4回目の施術中は、3回目と比べて痛いとは感じなかった。
- 4回目の施術を終えて、徐々に良い方向に進んでいる感覚がある。
潰瘍性大腸炎は長く付き合う病気だからこそ、薬だけに頼らず、東洋医学も選択肢のひとつとして考えてみるのもアリ。興味があれば、一度専門のはり灸院で相談してみるのもいいかもしれない。また、今後のはり灸の効果に関しては随時更新する予定なので、お楽しみに!
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