今回は、俺が人生で間違いなくNo.1に痛かった出来事「肛門周囲膿瘍」について書く。大腸内視鏡検査、胃カメラ、骨折、肉離れ、ぎっくり腰、ノロウイルス・・・数えだしたらきりがないくらい身体的な激痛を幾度となく感じてきた拷問マスターのこの俺が肛門科の院内で子供のように泣き叫んだ。もちろん身体的な痛みだけじゃなくて、そこから感じた精神的なダメージとか、生きる意味についてまで、いろいろ考えさせられた。俺は今回の経験から冗談抜きで自殺しようと思った。厚生労働省の自殺相談所に電話を掛けたくらいだ。今回は俺に人生の引導を渡しかけた激痛体験を正直に記録しておきたい。
肛門周囲膿瘍の地獄
5月2週目の水曜くらいから、肛門の左側に違和感があった。日を追うごとにそこが腫れてきて、5月3周目の月曜日、ついに全ての動作に激痛が走るようになった。特にキツかったのが排尿後。排尿後って、肛門が収縮するんだけど、そのタイミングで激痛が走る。マジで気絶するかと思った。というか、この時、本気で自殺も考えた。それくらいの痛みだった。
肛門に圧力がかかるため、もう座ることすらできない。なら立っている方がましだが、筋力が低下している俺にとって、ずっと立っているのもきつかった。仕方なく評判のいい肛門科に行ったけど、電車の中ではずっと立ちっぱなし。足が限界だった。
病院の待合室で足腰が耐え切れず、仕方なく座ると激痛で悶絶。受付から30分ほど経って、やっと呼ばれて診察室へ。すると先生は俺の異常な様子を見て、患部を診る前から「膿を潰しましょう」と言い出した。俺はその瞬間死を悟った。
まずは麻酔注射。これがもう…言葉にできないほどの激痛。人生で一番の痛み。麻酔無し胃カメラなんて比じゃない。10秒くらいだったけど、その密度がヤバすぎた。例えるなら肛門に包丁の先を無理矢理ぶち込んでいる感じ。マジで死にたいと思った。
で、麻酔注射が終わったと思ったら、肛門にクリーム塗られて「あ、さっきの麻酔注射が膿抜きだったんだな」と気づいた。つまり、麻酔注射といっておきながら、おそらくそれが膿を抜くための注射であり、そのまま激痛の正体だった。
本当にここ1年半こんな苦痛ばっかりだ。医者って、優しそうな雰囲気出してても、実際は次の患者がいるからと淡々と処理していくんだよな。俺があまりの痛みに泣き叫んでも、淡々と「大丈夫ですよ〜」「もう終わりますからね~」「もう痛くないですよ~」みたいな感じ。心のケアとか、ほぼなし。医者からしたら「対象療法による症状の押さえつけ」とか「検査」という「タスク」が終われば、忙しいからか知らんが「根本治療」とか「精神的なフォロー」はどうでもいいんだろうな。
肛門周囲膿瘍(痔ろう)とその原因
因みに、この肛門周囲膿瘍ってやつは、肛門と直腸の間にあるくぼみから細菌が入って、肛門腺に炎症が起きて膿がたまるらしい。下痢が多い時や免疫力が低下しているときになるらしい。医者曰く、俺はここ最近ずっと下痢が続いてたから、それが原因だろうとのこと。また、今になってこの膿ができ始めたときを振り返ると、入浴し始めたときと重なっていることに気が付いた。この時、俺は湯舟がもったいないという理由で、2日間同じ湯船につかっていた。恐らく下痢状態で「2日間同じ湯船に入った」ことが一番の原因だろうと思う。湯舟が大腸菌などの悪さをする菌の温床となり、それが俺の肛門を破壊したのである。血流をよくして潰瘍性大腸炎を寛解させるために入浴開始したのに「お金の節約という度ケチ」によってこんな酷い仕打ちを受けるとは、人生は本当にクソだと思う。
因みに、肛門周囲膿瘍が進行して自然に膿がはじけると“痔ろう”になる。痔ろうになると手術。今回はギリギリその前に対処できた。
生きるってなんだろう
今回の一件で、改めて「俺、なんのために生きてるんだ?」って考えた。ここ1年半生きていて楽しいことがほぼ無い。起床→仕事→寝るの繰り返し。体調不良で平日の残り時間も土日祝日も余暇を楽しむ気力もない。気力を回復するために体調を整えるのに時間を費やす。でも一向に回復しない。こうなってくると俺は仕事をするために生きてるのか?いや、生きるために仕事してるはずだよな?
でも今の俺は、仕事をすればするほど心身という生きるための資本が悪化していってる。潰瘍性大腸炎はもちろん、筋力低下、腰痛、そして今回の肛門周囲膿瘍。マクロな視点で見たら全部仕事に耐えるために体を犠牲にしてきた結果だろ?
それで治療費のためにまた働くって、完全に悪循環じゃん。だったら、もう死ぬタイミングを決めて、そこまでの金がたまったら自由に生きた方が幸福なのでは?
気力もない、スポーツもできない、旅行もできない。体調がずっと悪くて、何をするにも「悪化しないように」って気をつけながらの生活。でも悪化する。そんなもん楽しくないに決まってる。もう1年半も、楽しいって感情なく生きてきた。
潰瘍性大腸炎の医者からは「薬飲んでこの生活を守り続けてくださいね」って無言の圧力を受けている気がする。要するに「治らないからこれ以上悪化しないようにしてね」ってことでしょ。「他にもっとひどい症状の人がいるんだから君はまだいいほうじゃないか」って。じゃあ今のこのクソみたいな生活を5年10年続けろって?その間に良くなるといいねって?1年半やって良くなってねーんだから無理に決まってんだろ。俺は植物人間なのかよ。そんな未来に希望持てねーよ。
まとめ
・肛門周囲膿瘍は本当にやばい。違和感を感じたら即病院行け。放置するとマジで地獄を見る。
・医者は人間味があるようで、仕事として患者を見てるだけ。そこは割り切るしかない。
・痛みって、心も削る。今回は肉体だけじゃなく、メンタルもかなりやられた。
・俺は今回、自分の人生の哲学を真剣に考え直すきっかけになった。
たぶん、似たように病気と戦ってる人や、生きる意味に悩んでる人っていると思う。だからこの体験を書いた。多少口の悪い表現が入っているのは見逃していただきたい。それだけ本気の思い、真剣な思い、素直な思いを書いていることをありのままに伝えたいからなのだ。俺はまだ地獄回廊を走ってる途中だけど、この最悪の状況が必ず好転する日をつかむ。
最後に一言。マジで肛門は大事にしろ。
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