潰瘍性大腸炎とキャリアプランを考える3つの柱(Will/Can/Must)

先日、会社でキャリアプランを考える研修を受けてきた。俺もよく「俺の人生は本当にこのままでいいのか」などと考えることがある。こうした考えが浮かぶ背景には、やはり「潰瘍性大腸炎」という難病を抱えていることが大きく関係している。

「今は大丈夫だけど、年次が上がって将来的に忙しくなってそれがストレスになるなら、もっと楽しい仕事をした方がいいのではないか」「病気が悪化して働けなくなったらどうしよう」「病気の悪化を恐れて挑戦を避けたけど、数年後に結局悪化しないことが分かり、後々後悔するのではないか」など、不安を挙げればキリがない。

しかし、今回の研修では、こうした不安に一筋の光を与えるような考え方を学ぶことができた。それが、キャリアを「Will」「Can」「Must」の3つの軸で考えるということだ。この考え方自体はよく聞くものだが、実際に自分にとってどの部分が欠けているのかを整理することが重要であると気づいた。そしたら俺にとって最も欠けていたのは**Will(したいこと)**だったと分かったのだ。

そこで今回の投稿では潰瘍性大腸炎とキャリアプランを考える3つの柱(will/Can/Must)に関する俺の考えを紹介したいと思う。そこで話の流れを良くするために、まず1. Must(しなければならないこと)、次に2. Can(できること)、最後に3. Will(したいこと)の順で説明していく。みんながキャリアプランを考えるときの参考になれば幸いだ。

1. Must = しなければならないこと

Mustは、簡単に言えば社会課題の解決だ。企業は社会の問題やニーズを解決することで利益を得ており、そのために社員にタスクを割り振る。つまり、会社や上司からの指示は、企業が社会課題を解決するために必要な仕事の一部ということになる。

仕事をする以上、これらの命令には従わなければならない。しかし、これが実行可能かどうかは、次に説明するCan(できること)にかかっている。

2. Can = できること

Canとは、自分の能力やスキルを指す。具体的には、コミュニケーション能力、資格(TOEICやITパスポートなど)、身体能力といったものが挙げられる。

俺はこのCanを最も意識していた。なぜなら、「給料を得る=成果を出すこと」だからだ。企業や雇い主は、成果を出せる人間を社員として求めている。そして、社員が成果を出せば企業の利益につながり、その利益から給料が支払われる。

特に就活の際には、このCanが最も重要だと思っていた。実際、TOEICのスコアが高い友人は、志望動機が曖昧でも内定をもらっていたという傾向もあった。そのため、「まずはスキルを身につけ、その後でMust(やるべきこと)を考えればいい」と思っていた。

3. Will = したいこと

最後にWillについて。これは、自分の価値観や情熱を指す。具体的には、「何をしているときが一番楽しいのか」「それはどんな理由からか」という部分だ。

俺が最も軽視していたのが、このWillだった。

その理由は、過去の経験にある。例えば、サッカーや勉強で大きな壁にぶつかったとき。試合に出られなかったり、第一志望の大学に不合格になったりと、挫折を経験した。その中でも特に大学受験では、自分の限界まで努力したと胸を張れる。しかし、結果が出なかったとき、まったく楽しくなかった。むしろ、ストレスや周囲の評価に苦しみ、フラストレーションが高まるばかりだった。

そのとき、俺は「Willなんて考えても無駄だ」と思うようになった。**「結果が出れば楽しくなるはずだから、まずはCan(スキル)を高め、Must(やるべきこと)をこなせばいい」**と考えていた。そのため、就活でもWillをほとんど考えず、スキルやタスクを優先していた。

しかし、大学卒業前に潰瘍性大腸炎が再燃してから、社会人になった今まで寛解しない状況が続いた中で今回の研修を受けた結果、

**「Willを大切にしないことは、自分自身を大切にしていないこと」**だと気づいた。

研修では、自分の価値観や気持ちを何度も振り返るワークがあった。それを通じて、キャリアプランを考える上で**「自分の感情や価値観がものすごく重要である」**ということを実感した。

また、俺はカウンセリングで「自分の気持ちを無視して、人に合わせて行動することができないタイプ」と指摘されたことがある。この点が、潰瘍性大腸炎の悪化にもつながっているのではないかと思う。要は、Willを無視して生きることが、ストレスとなり、それが病気として表れているのではないか。

※カウンセリングの記事はこちら

俺にとって一番大事なのは、Willだったのに、社会や周囲に合わせるうちに、自分の気持ちを押し殺してしまっていたことに気づいたのだ。

まとめ

キャリアプランを考えるとき、Must(しなければならないこと)やCan(できること)ばかりに注目しがちだが、最も重要なのはWill(したいこと)だ。Willを大切にすることで、仕事の満足度も上がり、結果として病気の悪化を防ぐことにもつながると感じている。そうすれば、冒頭で上げた不安は全部吹き飛ぶことになる。

俺のように「結果が出れば楽しくなる」と考えがちな人ほど、自分の気持ちを優先することを忘れがちだ。だが、キャリアも健康も、まずは「自分のしたいこと」を明確にすることが大切なのだ。

これからも、自分の気持ちを大切にしながら、キャリアと人生の設計を続けていきたい。今回の研修を通じて、そう強く思った。

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この記事を書いた人

「経歴」
浪人 → 理系学部卒 → システムエンジニア
「趣味」
サッカー、読書、旅行、K-POP
(特に aespa。推しは ニンニン)
「潰瘍性大腸炎との歩み」
大学入学時に全大腸炎型の潰瘍性大腸炎を診断されるも、リアルダ4錠を服用しながら順調な大学生活を送る。しかし大学4年時、卒論提出直前に再発。元日に入院し、10日間で退院。その後、3か月は症状を抑える。しかし社会人になり、働き始めて2週間後に再発。現在までステロイド治療を継続しながら療養中。約1年間、完全な寛解に至っていない現状と向き合い続けている。
「新たな挑戦」
1年間安静にしても寛解しない中で、「病気と共存しながら人生を楽しむ」ことを決意。ブログを開設し、「潰瘍性大腸炎の不安を一人で抱え込まない」 をモットーに、自身の経験や考えを発信し、同じ病気に悩む方へ勇気と笑顔を届けていく。

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