はじめに
潰瘍性大腸炎は、完治が難しく、長く付き合っていく必要がある病気。多くの人が西洋医学の薬で症状をコントロールしているけど、それでも寛解と再燃を繰り返すことが多い。じゃあ、薬以外に何かできることはないのか?
俺がネットやSNSや書籍を見ると、どうやら 東洋医学、特に はり灸(鍼灸) が効果的らしい。実際にはり灸を受けた人の口コミでは「はり灸で潰瘍性大腸炎の症状が落ち着いた!」というコメントがいくつもあった。
そこで俺は、効果を検証するために東洋医学~はり灸~を受けに行っている。今回は3回目を受けてきた結果報告だ。またその前に東洋医学とは何か、はり灸が潰瘍性大腸炎にどう関係するのか、実際の施術や効果についておさらいしていきたいと思う。それでは早速見ていこう。
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東洋医学とは?
東洋医学は、中国をはじめとするアジア圏で発展してきた伝統医学。
現代の 西洋医学は病気の原因を取り除くアプローチ をするのに対し、東洋医学は 「体全体のバランスを整え、自然治癒力を高める」 という考え方。
具体的には、
- 気・血・水のバランスを整える(体のエネルギーや血液、体液の流れを調整)
- 「証(しょう)」を見極める(患者の体質や状態を細かく判断)
- はり灸・漢方・気功などを使って治療
潰瘍性大腸炎のような慢性炎症性疾患は、西洋医学の薬だけでは対応しきれないことも多い。だからこそ、東洋医学の「体全体を調整するアプローチ」に可能性を感じる人もいる。
はり灸とは?
はり(鍼) → 細い針をツボに刺して、気や血の流れを整える治療法。
灸(きゅう) → ヨモギを使ったお灸でツボを温め、血流を促進させる治療法。
はり灸の目的は、 自律神経を整え、免疫バランスを調整し、体の治癒力を高めること。
特に潰瘍性大腸炎のような ストレスや免疫異常が関係する病気 には、はり灸が有効だと言われている。
はり灸と潰瘍性大腸炎の関係性
俺が施術者の方に効いた情報によると、東洋医学では、五臓六腑で体の関連性を考える。潰瘍性大腸炎患者と関連深いのは「肺」「大腸」「鼻」であり、潰瘍性大腸炎以外にもこれらの部位に関連する不調が多いという。実際、問診ではアレルギー性鼻炎(花粉症)、便秘、下痢、睡眠障害、末端冷え性、腰痛などの項目に俺は該当したが、まさにこれらの症状の多くは「肺」「大腸」「鼻」に関連しており、潰瘍性大腸炎患者の特徴であるという。

図1 五臓六腑
今見てきた、上記の症状(特に潰瘍性大腸炎)をはり灸で改善していくという。そこではり灸の具体的な効果を以下に示めす。
① 自律神経の乱れを整える
潰瘍性大腸炎の悪化には、自律神経が大きく関わっている。特に 交感神経が優位になると腸の炎症が悪化しやすい。はり灸は副交感神経を優位にし、リラックス状態を作ることで炎症を抑える効果が期待できる。
② 血流を改善し、腸の働きをサポート
腸の不調は血流の悪さと関係が深い。特に「お腹が冷えやすい」「ストレスで胃腸が硬くなる」という人には、お灸が効果的。血行を良くすることで、腸の動きがスムーズになり、症状の緩和につながる。
③ 免疫バランスを整える
潰瘍性大腸炎は 免疫の異常 が原因の一つ。はり灸は 免疫の過剰な働きを抑え、バランスを取る効果 があるとされている。
実際の施術
実際に潰瘍性大腸炎で はり灸治療を受けると、どんなことをするのか?
① 体質チェック(問診・脈診)
最初に 「証(しょう)」を診る ために、体の状態を細かくチェックする。
- 現在の体の不調に関する問診
- 脈の強さやリズム
- 体の冷えやコリ
② ツボへの施術
潰瘍性大腸炎の人に使われる代表的なツボに「はり」を刺したりや「お灸」を施す。
はり は細い針をツボに刺す。人によってはじんじん響く痛みがあるらしい。(俺はそこまで感じなかった。)
お灸 は温めることで血流を促し、腸の冷えや免疫のバランスを整える。ちなみに今回は首の後ろにお灸を施した。
③ 施術後の注意点
はり灸を受けた後は、 血流が良くなるため、眠気やけだるさを感じることがあるらしい。ちなみにこれは施術がしっかり効いている証拠らしい。
また、一度の施術で劇的に良くなるものではなく、 定期的に通うことで効果を実感しやすくなるらしい。体の機能が回復するのに120日かかるらしいので、3~4か月をめどに不調の改善を実感するという。また、施術頻度に関して、最初の数回は1~2週間に一回、その後は1か月に一回のペースで受けると良いという。
実際に施術を受けてみてのはり灸の効果や感想(3回目)
今回で通算3回目ということもあり、2回目同様に施術は早く感じた(それでも1時間くらい施術を行なっていた。)。1回目、2回目と決定的に異なったのは施術中の痛みだ。理由は単純で、施術者の方曰く、強めに施術を行なったかららしい。これはすなわち、体への効き目をより良くするためだという。1回目、2回目の施術で痛みをそんなに感じなかったため強めに施術を行なってくれたに違いない。
施術後に関しても1回目、2回目と異なっていた。まず、施術直後に少しめまいがした。例えるならサウナ後のような感じだ。血流が良くなったからめまいがしているのだと思いたい笑。また、お腹のヒリヒリ感や膨張感が減少した気がした。また、脚(足、ふくらはぎ全体)に気持ちの良い痛みを感じている。どうやら俺の体は新たな身体の変化を楽しんでいるようだ。
また、施術日の夜は前回と同様かなり眠かった。(この記事を書いているのが施術日当日なのでまだ不明だが、前回の傾向から行くと、施術の次の日もかなり眠くなるのだろうか。)
正直、まだ3回目なので劇的な変化はない。ただ、1回目、2回目から引き続き①便秘の解消、②睡眠パターンの変化、➂頭皮の発疹の減少があり、明らかに体になにか変化を感じている。これが良い変化なのか、悪い変化なのかは、もう少しはり灸を継続しないと分からない。
まとめ
- 東洋医学は 「体全体のバランスを整え、自然治癒力を高める」
- はり灸は自律神経を整え、腸の働きをサポートする効果が期待できる。
- 免疫バランスを調整し、ストレスを軽減することで、症状の安定につながる可能性がある。
- ただし、即効性はなく、継続的に通うことが大切。
- 3回目の施術中、施術後は1回目、2回目と明らかに異なり、身体に変化を感じた。
- ただし1回目、2回目と同様、3回目も劇的な変化は見られない。
潰瘍性大腸炎は長く付き合う病気だからこそ、薬だけに頼らず、東洋医学も選択肢のひとつとして考えてみるのもアリ。興味があれば、一度専門のはり灸院で相談してみるのもいいかもしれない。また、今後のはり灸の効果に関しては随時更新する予定なので、お楽しみに!
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