潰瘍性大腸炎と東洋医学 ~はり灸~(6回目)

目次

はじめに

潰瘍性大腸炎は、完治が難しく、長く付き合っていく必要がある病気。多くの人が西洋医学の薬で症状をコントロールしているけど、それでも寛解と再燃を繰り返すことが多い。じゃあ、薬以外に何かできることはないのか?

俺がネットやSNSや書籍を見ると、どうやら 東洋医学、特に はり灸(鍼灸) が効果的らしい。実際にはり灸を受けた人の口コミでは「はり灸で潰瘍性大腸炎の症状が落ち着いた!」というコメントがいくつもあった。

そこで俺は、効果を検証するために東洋医学~はり灸~を受けに行っている。今回は6回目を受けてきた結果報告だ。またその前に東洋医学とは何か、はり灸が潰瘍性大腸炎にどう関係するのか、実際の施術や効果についておさらいしていきたいと思う。それでは早速見ていこう。

※1回目の記事はこちら↓

※2回目の記事はこちら↓

※3回目の記事はこちら↓

※4回目の記事はこちら↓

※5回目の記事はこちら↓


東洋医学とは?

東洋医学は、中国をはじめとするアジア圏で発展してきた伝統医学。
現代の 西洋医学は病気の原因を取り除くアプローチ をするのに対し、東洋医学は 「体全体のバランスを整え、自然治癒力を高める」 という考え方。

具体的には、

  • 気・血・水のバランスを整える(体のエネルギーや血液、体液の流れを調整)
  • 「証(しょう)」を見極める(患者の体質や状態を細かく判断)
  • はり灸・漢方・気功などを使って治療

潰瘍性大腸炎のような慢性炎症性疾患は、西洋医学の薬だけでは対応しきれないことも多い。だからこそ、東洋医学の「体全体を調整するアプローチ」に可能性を感じる人もいる。


はり灸とは?

はり(鍼) → 細い針をツボに刺して、気や血の流れを整える治療法。
灸(きゅう) → ヨモギを使ったお灸でツボを温め、血流を促進させる治療法。

はり灸の目的は、 自律神経を整え、免疫バランスを調整し、体の治癒力を高めること。
特に潰瘍性大腸炎のような ストレスや免疫異常が関係する病気 には、はり灸が有効だと言われている。


はり灸と潰瘍性大腸炎の関係性

俺が施術者の方に効いた情報によると、東洋医学では、五臓六腑で体の関連性を考える。潰瘍性大腸炎患者と関連深いのは「肺」「大腸」「鼻」であり、潰瘍性大腸炎以外にもこれらの部位に関連する不調が多いという。実際、問診ではアレルギー性鼻炎(花粉症)、便秘、下痢、睡眠障害、末端冷え性、腰痛などの項目に俺は該当したが、まさにこれらの症状の多くは「肺」「大腸」「鼻」に関連しており、潰瘍性大腸炎患者の特徴であるという。

図1 五臓六腑

今見てきた、上記の症状(特に潰瘍性大腸炎)をはり灸で改善していくという。そこではり灸の具体的な効果を以下に示めす。

① 自律神経の乱れを整える

潰瘍性大腸炎の悪化には、自律神経が大きく関わっている。特に 交感神経が優位になると腸の炎症が悪化しやすい。はり灸は副交感神経を優位にし、リラックス状態を作ることで炎症を抑える効果が期待できる。

② 血流を改善し、腸の働きをサポート

腸の不調は血流の悪さと関係が深い。特に「お腹が冷えやすい」「ストレスで胃腸が硬くなる」という人には、お灸が効果的。血行を良くすることで、腸の動きがスムーズになり、症状の緩和につながる。

③ 免疫バランスを整える

潰瘍性大腸炎は 免疫の異常 が原因の一つ。はり灸は 免疫の過剰な働きを抑え、バランスを取る効果 があるとされている。


実際の施術

実際に潰瘍性大腸炎で はり灸治療を受けると、どんなことをするのか?

① 体質チェック(問診・脈診)

最初に 「証(しょう)」を診る ために、体の状態を細かくチェックする。

  • 現在の体の不調に関する問診
  • 脈の強さやリズム
  • 体の冷えやコリ

② ツボへの施術

潰瘍性大腸炎の人に使われる代表的なツボに「はり」を刺したりや「お灸」を施す。

はり は細い針をツボに刺す。人によってはじんじん響く痛みがあるらしい。(俺はそこまで感じなかった。)
お灸 は温めることで血流を促し、腸の冷えや免疫のバランスを整える。ちなみに今回は首の後ろにお灸を施した。

③ 施術後の注意点

はり灸を受けた後は、 血流が良くなるため、眠気やけだるさを感じることがあるらしい。ちなみにこれは施術がしっかり効いている証拠らしい。
また、一度の施術で劇的に良くなるものではなく、 定期的に通うことで効果を実感しやすくなるらしい。体の機能が回復するのに120日かかるらしいので、3~4か月をめどに不調の改善を実感するという。また、施術頻度に関して、最初の数回は1~2週間に一回、その後は1か月に一回のペースで受けると良いという。


実際に施術を受けてみてのはり灸の効果や感想(6回目)

今回で通算6回目ということもあり、2回目,3回目,4回目,5回目と同様に施術は早く感じた。(それでも1時間くらい施術を行なっていた。)今回も前回から引き続き、おなかの調子が悪すぎる。(これに関しては、5回目から引き続きのことなどで、6回目の施術後に悪化したとかいう話ではないのだが…)

ここ1週間も調子が悪かった。遡ること2週間前の月曜日、会社のキックオフでお腹を下してから本日までだいぶ調子が悪い。なんだか日を増すごとにどんどん悪化しているように感じる。前回からの変化として、軟便→粉状の便、血便→ほぼ粉状の血、肛門周りもどんどん荒れていく、さらには腹痛度合いが強くなり、便の回数も明らかに増えている。特に気になるのが、夜18時~朝6時にかけて1~2時間に1回腹痛により目覚めてしまうのだ。この時もちろん排便するが、ほぼ粉状の血である。(因みにお腹の張りは消えた)

※会社のキックオフでの悲劇はこちら↓


この時間帯は副交感神経が優位になり、消化器官が活発になるのでそれが影響しているのだと思われる。今週1週間は入院直前と同じくらいしんどかった。朝飯抜きのプチ断食もしてみたが効果なし。逆に栄養不足でフラフラしたり、力が出なくて外に行くことも難しかった。

6回目を終えて、5回目から引き続き、良くも悪くも明らかに何かがおかしい。改めて整理すると、主に①血便(ほぼ粉状の血)②腹痛度合いが強すぎる。③腹痛頻度&排便頻度の増加(特に夜18時~朝6時の間)が症状だろうか。今週いったん様子見して、これ以上悪化する場合はいつも通っている大学病院で診てもらうことも検討に入れている。

※前回、お腹の調子の悪さは、おそらくカカオ95%のチョコを食べたことが原因と語ったが、それに加えて青汁も原因だった可能性もある。いつもと明らかに食事の内容が異なる部分に青汁がいたことも忘れていた。ここ1週間毎朝プチ断食していた代わりに青汁を飲んでいたのだが、鍼灸師の方曰く、青汁は体を冷やす&食物繊維があるのでお腹を下す可能性があるとのこと。

※追記:また、新たに腹巻を付けていたことも忘れていた。腹巻は体の内臓を温めるメリットがある一方で、体周りが締め付けられて呼吸がしにくくなるというデメリットもある。外してみたら呼吸が明らかにしやすくなって体が楽になったのを実感。

皆さんも巷で言われている健康食品や健康知識は果たして自分の体に合っているのか、実際に試してみることが大事です笑。

※今回、血便がひどいことを話したら、鍼灸師の方が足の人差し指の裏の付け根から小指一個分下あたりを念入りにお灸してくれた。どうやらここは止血のツボとしてかなり効果がある部分らしい。

まとめ

  • 東洋医学は 「体全体のバランスを整え、自然治癒力を高める」
  • はり灸は自律神経を整え、腸の働きをサポートする効果が期待できる。
  • 免疫バランスを調整し、ストレスを軽減することで、症状の安定につながる可能性がある。
  • ただし、即効性はなく、継続的に通うことが大切。
  • ここ2週間ずっとお腹の調子が悪い。
  • 主な症状は
    ①血便(ほぼ粉状の血)
    ②腹痛度合いが強すぎる。
    ③腹痛頻度&排便頻度の増加(特に夜18時~朝6時の間)
  • 6回目の施術後も変わらずお腹の調子が悪い。
  • 7回目の施術までの間の体調次第ではいつも通っている大学病院に行くかも

潰瘍性大腸炎は長く付き合う病気だからこそ、薬だけに頼らず、東洋医学も選択肢のひとつとして考えてみるのもアリ。興味があれば、一度専門のはり灸院で相談してみるのもいいかもしれない。また、今後のはり灸の効果に関しては随時更新する予定なので、お楽しみに!

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この記事を書いた人

「経歴」
浪人 → 理系学部卒 → システムエンジニア
「趣味」
サッカー、読書、旅行、K-POP
(特に aespa。推しは ニンニン)
「潰瘍性大腸炎との歩み」
大学入学時に全大腸炎型の潰瘍性大腸炎を診断されるも、リアルダ4錠を服用しながら順調な大学生活を送る。しかし大学4年時、卒論提出直前に再発。元日に入院し、10日間で退院。その後、3か月は症状を抑える。しかし社会人になり、働き始めて2週間後に再発。現在までステロイド治療を継続しながら療養中。約1年間、完全な寛解に至っていない現状と向き合い続けている。
「新たな挑戦」
1年間安静にしても寛解しない中で、「病気と共存しながら人生を楽しむ」ことを決意。ブログを開設し、「潰瘍性大腸炎の不安を一人で抱え込まない」 をモットーに、自身の経験や考えを発信し、同じ病気に悩む方へ勇気と笑顔を届けていく。

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