先日、会社の福利厚生で人間ドックに行ってきた。俺は潰瘍性大腸炎を患っているので、早い段階からより精密なチェックをした方がいいと考えて、普通の健康診断よりも細かいチェックができる人間ドックを選んだのだ。
その中に上部消化管内視鏡検査、いわゆる「胃カメラ検査」があった。これは口か鼻からカメラを挿入し、食道、胃、十二指腸の状態を直接観察する検査だ。俺はすでに下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を5回以上受けている経験があり、それほど大したことではないだろうと楽観視していた。しかし、現実は想像をはるかに超える地獄であり、「もう二度と受けたくない」と心の底から思った。そこで今回は、俺が体験した上部消化管内視鏡検査の拷問について詳しく書いていこうと思う。これから受ける予定のある人は、ぜひ参考にしてほしい。
上部消化管内視鏡検査とは?
簡単に言えば、口もしくは鼻からカメラを入れ、食道・胃・十二指腸の状態を直接観察する検査だ。バリウムを使うX線検査よりも詳細に内部の状態を確認できるため、ポリープや潰瘍の早期発見につながる。消化器系の疾患を持つ人にとっては特に重要な検査とされている。
検査前の準備
食事制限
前日の夜8時以降、検査終了までは飲食禁止。ただし水はOK。俺は大腸カメラの経験があるので、この程度の制限は余裕だった。
経口or経鼻の選択
検査を受ける際、カメラを口から入れるか鼻から入れるかを選ぶことができる。ネットの情報では「鼻の方が楽」という意見が多かったため、俺は鼻からの挿入を選んだ。どうやら鼻からだと嗚咽を軽減することが出来るらしい。しかし、これが悲劇の始まりだった。
鼻の麻酔と消泡剤の摂取
鼻からカメラを入れる場合、鼻血が出ないように止血用のクリームを鼻に塗布する。そして、それが喉に流れてきたら飲み込む。これがまずい。例えるなら、めちゃくちゃまずいクリームを飲み込むようなものだ。
さらに、胃の中の泡を消すための消泡剤を飲むのだが、俺は潰瘍性大腸炎が活動期だったため、医師と相談し、飲まないことにした。
検査開始 〜地獄の始まり〜
鼻麻酔と喉麻酔
まず、両鼻に麻酔用クリームを注入される。これがかなり痛い。鼻の奥まで細い棒を突っ込まれ、思わず涙が出た。
次に、喉にスプレー状の麻酔を噴射される。これがとんでもなく刺激的で、喉が焼けるように痛む。しばらくすると喉が膨れ上がるような感覚になり、唾を飲み込むことすら困難になった。
この時点で、俺の目・鼻・口のすべての穴から液体という液体が溢れ出していた。
カメラ挿入(鼻編)
いよいよ鼻からカメラを挿入。しかし、俺の鼻の奥はカメラを通すには狭すぎたらしく、カメラが入らない。医師は何度も無理やり押し込もうとするが、通らない。左右両方試すもダメ。そのたびに激痛が走り、涙と鼻水が止まらない。
カメラ挿入(口編)
仕方なく、口からの挿入に切り替えることに。俺は「猿ぐつわ」のような器具を口にくわえさせられ、その中央の穴からカメラを入れられる。
そして、カメラが喉を通る瞬間——
「オェェェェェッ!!!」
反射的に嘔吐感が込み上げ、何度も「オェェェェェ」とえずく。看護師や医師が「つらい部分はこえましたよ」「もう少しですよ」「落ち着いてください」と声をかけるが、そんな言葉が慰めになるわけがない。
喉を通過し、胃の中にカメラが入るまでの時間が永遠に感じられた。涙と鼻水とよだれがダラダラ流れ続け、俺の顔の下側半面は液体という液体で完全にぐちゃぐちゃ。体感時間は20分ほどだったが、もう少し短かったとおもわれる。
検査終了後の追加拷問
「やっと終わった…」と安心したのも束の間、さらなる追い打ちが。
人間ドックの精算時に、検査中に組織を採取したことにより、追加で6000円の請求が発生していた。確かに検査前に「異常が見つかった場合、組織を採取することがある」と説明は受けていたが、こんな高額だとは思っていなかった。
ちなみに、俺の十二指腸の末端が赤くなっていたため組織を取ったらしい。検査の精神的ダメージと肉体的ダメージと金銭的ダメージのトリプルパンチで完全にKO状態となった。
まとめ
簡単にまとめると以下のようになる。
・上部消化管内視鏡検査は想像以上に地獄だった。
・鼻から入れる方が楽と言われているが、鼻の奥が狭いと結局口からになる。
・口から入れると嘔吐反射がキツすぎて涙と鼻水とよだれが止まらない。
・検査後に追加費用がかかることもあるので要注意。
今回の経験から、俺は二度とこんな検査を受けたくないと感じた。これから上部消化管内視鏡検査受ける人は、覚悟して臨んでほしい笑。俺は鼻からカメラが通らず、急遽口からカメラを通すことになった”おかげ”で鎮静剤を使えなかったけど、絶対あった方がいいと思います笑。以上、俺の地獄の拷問体験談でした笑。
コメント